これはかなり偏りのある内容となっております。
   崇さんがかなりMになっていますし…黒い…。
   仄かに性的表現(ヌルイですが)も入っていたりなどで、
   苦手な方はお逃げください。



   進み方はスクロールで下へ。


















  赤黒い所有印。



  この痕をどう周りにごまかそうか。







  まぁ、






  明日があればの話だけど。















 「…怖くないの?」
  見下ろして光邦が聞いた。
  まだはっきりしていない意識で崇は「何故だ?」と逆に聞き返す。
  先ほどの甘い手ではない光邦のそれは崇の首にかけられており、
  力を込めれば簡単に首が絞められる。
  基本的に、首周りに異常なまでの反応をする崇であるが、
  行為後の火照った身体であるのに動じていない。





  それほど、さっきまでの甘さなんて欠片も存在していなかった。


  それほど、空間は支配されていた。





 「だって、このまま僕が力を入れたら崇の首絞めちゃうよ?」
 「くっ、はっ!」
  口の端がいやらしく歪んだかと思うと、一気にかかる重圧。
  ぐっと暴れる獲物を押さえつけるかのような力で光邦は崇の首を縛り上げる。
  一瞬喘ぎを溢した崇だったが、ゆっくり瞳を閉じるとされるがままになる。





  食い込んでいく細い指。
  ギリギリと絞まる首。
  気道は確実に塞がれていて、息ができない。





  でも、嫌じゃない。









 「…崇」










  突然の開放に相手を見返すと視界は歪んでいた。
 「ごめんね、崇」
  光邦が軌跡を辿って舌を這わせたことで、ようやく自分が泣いていたことに気が付いた。
  這わされた舌はどんどん下へ下りていき、くっきりと付いた痕をなぞる。
 「ん、あっ…」
 「崇、変だよ」
  舐めた痕に今度は愛撫する。
  労わるように、癒すように。
  自ら付けた傷跡を消したいかのように。
 「だって、さっきは触っても感じなかったのに」







 「感じてるねぇ」





  耳元で囁かれる言葉は熱っぽくて、自分の身体を熱くする。





 「んっ、はっ、…光邦…、っ!」
 「崇さぁ、もしかして…さっきのも、感じてたの?」
  確信に満ちた笑みで見下ろされると、ゾクッと背筋を這い上がる感覚。
  簡易ではある生と死への体験。
  命を代価として得られる、半永久的な所有。








 「…こわ、い…わけ、……ないっ!」


  最初の問いに答えてやると、再度繋がる為の準備に
  攻め立てていた手も舌も止めて光邦は窺った。
  崇を。




 「どうして?」
  可愛らしさより、奥底にある主としての声。
  自分を忠実に従える絶対の存在。
  自分が全てを捧げている存在。
 「…おれは、…光邦の……モノ、だから」
  途切れ途切れに言葉を溢しながら光邦の首に手を回す崇の姿はとても怪しくて、
  キレイだった。







 「…崇の淫乱…」







  いつもから想像できない崇の乱れた姿。
  これを所有しているのは他でもない。
  光邦だけ。



  崇が、そんな姿を捧げられるのは、



  主だけ。







 「んはっ、み、つくに! あぁ!」
 「…崇、大好きだよ」



  唇に落ちる唇がとても熱くて、



 「んっ、あぁ! はぁ、…ん…」




  何度も何度もキスを受けると、




  狂っていく。






 「…みつ、…く、に…」
  今度は、しっかりとした指を細い首にかける。




  未来を犠牲にして得られる永遠の所有。






  しかし、崇の指に力が入ることはない。





 「…反逆罪は、有罪だよ?」
  悲しそうに、泣いているような顔で
 「反逆者には、お仕置きしなきゃ…ねぇ?」
  でも愉快に口元だけを緩めて光邦の指は痣をなぞる。








  命を代価とした、半永久的な所有。



  怖いわけなんて、ない。







  あなたのモノになれるなら、








  命さえ……









  END...










「命を代価とした半永久的な所有」=光邦が殺したという罪、これは永久。しかしそれを背負って生きるか確認できないため、半永久とい不確定な形。「未来を犠牲にして得られる永久的な所有」=崇が光邦を殺した場合。人生を殺人者として捨てる代わりに光邦は手に入れる。 …なんとまぁ、分かりにくい構図。しかも崇さんのほうが黒い…?
ハニー黒いの書きたい…。