今回、あれよあれよと多くの方に来ていただき、「感謝を」ということで
  「フリー小説になるなら」のアンケートを実施。
  そこで一番多かったエロ(黒埴銛)をフリー小説ということにしました。
  苦手な方、申し訳ありません。


  お持ち帰りの際、報告していただけると喜びますw
  サイトに掲載される場合、作者明記でお願い致します!
  期間は…未定です。。。



  では下へ、下へ。。。




















  もう思い出せない。









  もう覚えていない。










  今の僕は……












        【穢れた支配者】










  これほど怖いという感情に支配されている崇の表情を見たのは、初めてだった。
  不安げな瞳がしっかりと僕を捉えて離さない。
  離さないのは僕とて同じ。
 「…光邦…っ!」
  名前と一緒に零れる甘い息。
 「なぁに、崇?」
  それににやりとした笑みで答えると、崇の顔に羞恥の色が濃く表れる。
  この表情が堪らない。





 もっと、もっと、もっと。





 「ダメだよぉ、たかしぃ」
  手を胸に這わせ煽るように突起に触れてやれば降ってくる曇った声。
  必死に抑えようと堅く唇を閉ざす崇に僕はさらにそそられる。



  もっといじめたくなる。



 「言ったでしょ? 今日は崇の言った通りしてあげるって」
 「んっ、あっ!」
  ちゅと音を立ててキスしてやると緊張していた口は緩む。
 「んっ、はっ、…! っみつく、に…」
 「なぁに?」
  さっき撫上げた場所を今度は舌でなぞっていく。
  所々、キスをしてきつく吸い上げると痛いのか気持ちがいいのか判らない声を上げて鳴く。







 「ほぉら、崇…言わなきゃわかんないよぉ?」
  焦らしながら攻め立てる。
  じっくり、じっくり。
  苦しいのか崇のシーツを握り締める手には汗が滲んでいた。
  でも、やめる気はない。





  こうすることでしか満足できない自分がいるから。







 「…み…つくに……たっ、たのむ、から…やぁっ!」
 「ん?」




  やっとのことで紡ぎ出そうとした言葉を崇自身を手中に収めることで遮る。
  さも“聞こえなかった”を装って「どうしたの?」とわざとらしく聞いてやれば
  目に涙を浮かべて、より顔を紅くする。





  その姿がさらに僕を駆り立てる。








  もっと、もっと乱してみたい。
  こんな、誰にも見せられない姿。
  見る事が許されるのは自分だけ。








   「…はっ、や…」
  顔を背けると伝う涙。
  これからの恥辱に耐えるために堅く閉じられた瞳。





  そんな姿に欲情する。





  もっと、もっと僕好みに。
  こんな、怪しくも魅惑的な姿。
  創り上げるのは、








     自分だけ。










 「…はっ、やく……、イカせ……てっ!」

  弱弱しい声に心臓が、脈を打つ。











     もう思い出せない。











 「…よくできました」

  優しく髪を撫でると、涙で濡れた顔に精一杯の笑み。











     もう覚えていない。











  思い出したくない。

  覚えていたくもない。











     この行為の始まりが無垢で真っ直ぐなモノであったことなんて…















  今の僕は、






  穢れた支配者。








  END...







黒くなりきらない光邦でした。アンケートに答えてくださった皆様ありがとうございました! こんな形に…なり、ました…。初めは純粋だったのに…独占欲の歪み、です。07.8/16